おはようございます。 ご訪問、有難う御座います。
誰もが好きであろう、だし巻きを焼きましたで~。
だし巻を作ると思い出すお客さんがいます。
タイトルにある“先入観”と“だし巻き”を無理やり絡めて記事を書きますね。
前半は“だし巻き”、後半に“先入観”の豪華2本立てです 笑
まず、この“だし巻き”は業界では基本の指標にされることが結構あります。
例えば・・・『だし巻きぐらい焼けるのか?』と基本の技量の例えにされたり、
『だし巻きも巻けん職人のくせに・・・』と揶揄されたりと。
簡単そうに見えて、焼くのは結構難しいんですよ。
当然、出汁が多ければ玉子が水っぽくなるので焼きにくい。
これはLL玉子7個分です。出汁を入れて味を整えたもの。

焼き鍋に入れて焼きまーす。
今回は三つ葉を一緒に巻き込んだものを作りましたが、ウナギを入れたら“う巻き”

完全に焼ききってから返して巻くと、玉子がひっつかないので焼き過ぎになります。
結着させる焼き加減がポイントですよ~。

ボクは向こう側から手前に向かって巻いていきますが、人によっては反対に
手前から向こうに巻く焼き方をする人もいます。
京都の職人さんは後者のほうが多いらしい、手前から向こうへ。
ま、どちらから巻いてもいいのですが (^^ゞ

巻き終えると最後に巻すで形を整えます。

はいよ~、三つ葉入りのだし巻きの出来上がりです♪
醤油を少し落とした大根おろしを添えて頂きます。この大根おろしで旨さアップ!

さて後半・・・ボクがまだ若く親父と一緒にやっていた時のことです。
昔、ウチによく来て下さったお客さん。
今は越して会うことはありませんが、お互いに言いたいことを言える仲でした。
そのお客さん、非常にだし巻き好きでいつも注文されました。
ひょんな話から息子であるボクに『オヤジの味を出すにはまだまだやなぁ』と。
寿司を握っている時でも『オヤジは金儲けや思うて楽しそうに握っとるけど、
息子は握るのに必死で楽しい顔をしとらんなぁ』と言われ放題 (>_<)
確かに、そうだったのかも知れませんが。。。。
そのお客さんに、ボクが漬け込んだ数の子を差し出したんですね。
『ちょっと味見をしてもらえますか?』
ボクが味付けした数の子をふたつの小鉢に入れて(同一の数の子ですよ)
『コッチは親父が味付けした数の子。コレはボクが味付けしたものやけど』
両方を食べた後に言うには・・・
『やっぱりオヤジのほうは味に深みがあるわ。コクがあるというか、味が
しっかり効いとる。息子のほうは・・・そこそこ旨いんやで。せやけど、
オヤジの味付けには及ばんな。もっと勉強しいや』
(どちらも同じもんなんですけど~)
(どちらもボクが味付けしたんですけど~)
という感じでしたね 笑
『やっぱりオヤジのほうが旨いかぁ、勉強せなあかんねぇ』と話を合わせましたが。
経験の浅い息子が作ったものより、経験豊富なオヤジが作ったもののほうが旨い、
という先入観があるからでしょう。
人間の味覚なんて、こんなもんやなぁと思った出来事でした。
人の味覚は十人十色、嗜好も当然ながら違います。
万人に旨いと言わせるのは不可能に近いですが、商売となると最大公約数の
味を提供するように心掛けなければなりません。
皆さんは自分の味覚に自身がありますか?
同じ普通の鯛の握り寿司をアナタに出した時にボクが言います。
『右側の鯛は普通の鯛やけど、左側は明石の荒波に揉まれたバリバリの鯛ですわ』
その時、アナタは何て言うでしょう?
『どちらも同じ味と思うけど』 それとも
『ホンマ、やっぱり左側の鯛のほうが美味しいわ』ですか?
悪趣味な血が騒いできて、何だか試したくなってきましたわ~ 笑
本日は長々となりましたが、お付き合い有難う御座いました。
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